2021/07/07

中国テレビドラマ「三国志」のこと

私の好きな中国の3人の映画監督のこと

 陳 凱歌(チェン・カイコー)、張 芸謀(チャン・イーモー)、そして高 希希(ガオ・シーシー)がその方々。

 まあそれぞれが見事な作品を多く作っておられて、それぞれに感動させられますが、今回はガオ・シーシー監督の「三国志」の感動について語らせていただこうと思います。

 この90数時間に及ぶ大長編ドラマは、ずっと前テレビ放映されたとき、わくわくして夫婦で見ましたが、今回息子のおかげで、パソコンにて再見することが出来、ますます好きになりました。

 何しろキャストがいい! 曹操(チャン・ジェンピン)、孫権(チャン・ポー)、劉備(ユー・ホーウェイ)、諸葛亮(ルー・イー)、周瑜(ビクター・ホアン)、関羽(ユー・ロングアン)、張飛(カン・カイ)、呂布(ピーター・ホー)、趙雲(ニェ・ユエン)、馬超(チャン・イーリン)、曹丕(ユー・ピン)、司馬懿(ニー・ダーホン)、…まあこの映画を通して知った俳優が大半ですが、ともかくすべて吾がイメージ通りのキャラクターが選ばれている。そして英雄豪傑たちの強さだけでなく、弱点やいやらしさも見事に描いている! つまり紙芝居ではまったくない、リアリティーある歴史絵巻だ。

 「三国志」との歴史物語を初めて知ったのは、高校生の頃、吉川英治の作品においてで、そこでの主役は漢帝国の再興を願う劉備玄徳(りゅうび げんとく)だった。が、ガオ・シーシー監督では、実質的に三國の覇者となった魏の曹操孟徳(そうそう もうとく)が主役だ(この原作は羅 貫中)。

 まあこんな言い方は間違いで、歴史群像と呼ぶのが正しいのだろうが、やはり最も監督の情熱が強く感じられるのが、曹操のように思えるのですね。そして私の思いは、それにより大いに変化させられた。 

 曹操は狡賢くて、姦雄なんて言うのが一般的だが、すごく人間臭い魅力的な英雄だ。そして詩人でもあったそうな。そして赤壁の戦い以外にも幾度か敗戦をする。まあ皆さんにこんな話は無用。

 私がここで紹介したかったのはガオ・シーシーという、ちょっと楽しい響のお名前と共に、その見事な監督ぶりのこと。

 なおこの後で監督された「項羽と劉邦」も素晴らしかった。「三国志」で呂布を演じたピーター・ホーが項羽の役をやっている。呂布のときは並外れた豪傑だが、自信過剰でトロい面もあるところを、実にうまく演じていた。が、項羽となると一変し、かみそりのような研ぎ澄まされた性格を見事に演じていた。1トン余の石の鼎を片手で持ち上げるシーンは圧巻だ! 

 なお女性に弱いところは共通で、呂布のときは貂蟬(ちょうせん、テェン・ハオ)、項羽のときは虞姫(ぐひ、リー・イーシャオ)という絶世の美女だ。二人の女優さんも実に美しく、どちらのカップルもよかったー! なお劉邦は、チャン・ダオミンという私も知っていた名優が演じた。

 まあ映画好きの身には、その感動を語りたいんですよね。ただそれだけです。




 この映画にはおびただしい数の馬(多くはCGかな?)が戦闘場面になると登場し、その迫力は圧倒的だが、中でも呂布の愛馬(赤兎馬 せきとば)はすごい! 呂布から曹操のものとなり、それから曹操が畏敬する関羽に譲られ、大活躍をする。馬は地上で最も美しい生命と思う私は、おりがみでくふうするときは、いつでも心から楽しんでいますよ。


  

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