おり紙を数理上で正確に折る、という理論は必要ですが、それが現実には適応されないケースが多いことは前に述べた。 すなわち紙にはわずかでも(厚さ)があるから、理論上の精度は折って行く過程で壊される。
そんな現実から、計算が不得手な私は、(近似解)や(カンによる“微調整”)などを好んで求めます。
特に(辺長の等分)で(3等分)は、決まってカンで(微調整)して折ります。そしてこれこそ最善と考えています。無駄な目安線が付かないからです。
であるとき、この(カン折り、微調整)の技法が(5等分)や(7等分)でも出来ないか?と、考えたことがあります。
下の写真を見てください。(3等分)と(4等分ーこれはカンの必要はないですね)とを並べて見ると、(3等分ー前にやりましたね)では、(色面と裏面とが1:1)であるのに対して(4等分)では(色面と裏面とは1:2)ですよね。
このような、(1:1)や(1:2)の比率は、ちょっと目の訓練をすれば、正確に折ることはすぐに会得出来るものです。
そこで(5等分)なら、(3等分折り)のときと同様、手前と向こう側へと(たわめ)てみて、色面と裏面が(1:1)と思えるところを微調整すれば完成!
次に(7等分)なら、同じくたわめてみて、色面と裏面が(1:2)と思えるよう微調整すればいい。
左が(3等分折りの1:1)右が(4等分 折りの1:2)。こんな比率認識は、練習で 習得が可能でしょう。 |
重なって見えますが、全体の幅と等しい ものが、向こう側に重なっているわけです。 左が(5等分)。右が(7等分)ですね。 |
さてこんな(カン折り)を縷々述べたわけは、前項にて「3×3の市松模様」を(7回の折り)でするのに、小松英夫さんは(1マスを7分の1サイズ)で解答されました。これを追試するのに、私はこんな(カン折り)を用いたのです。 もちろんこのパズル問題には(等分割)の規定はありませんから、上記のような折りは数えませんので、考える必要はないのですが、おりがみの美意識では、きれいに折るこそ大事ですね。
ところで、私が(9等分)を用いたのは、(3×3)からの思いですが、小松さんは(7等分)、川畑さんは(8等分)とそれぞれ違う比率を採用したわけは何でしょうかね?
勝手な想像ですが、小松さんは(7回折り)から(7)。川畑さんは、スタートの(8回折り)から始めたから? なお3×3を(6回の折り)での難問については、私は(6等分)で考えています。が、これでまだ出来ないので、等分数を変えてみようか、との思案も有りますが、…ともかくも超難問、楽しい! しかしいつできるだろうか!?!
お詫びと訂正:(市松パズル物語 1)で、川畑文昭さんのお名前の呼び方を、 (KawaBata)としてしまいましたが、(KawaHata)さんでした。お詫びして訂正します。
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