前にご紹介した項目で、柏俣美枝子さんの発見された(オバマ大統領の折った、私たちの折り方と一部異なる折り方の“おりづる”)のことで、NHKテレビでの映像を見直して、一つ気になっていたことがあります。
ところでその説明の前に、おりづるの後部にピンと上に向かって立っている(かど)は一体何の表現でしょう? それを皆さんにお尋ねしたい。
一般に、(足)と言ったりしていますが、実際に照らして見れば、なんとも奇妙な造形でしょう?
もし(足)なら、下か横を向いていないとおかしいでしょう。
でも、この造形こそ見事で、足などに具体化したら台無しです!
すなわちこの造形はリアルな姿の鶴ではなく、あくまでも(おりづる)なんですね。だから私は、あえてこの造形に納得を得るために、「それは甲高い(鶴の一声)の表現!」だと思っています。まあ、あまり賛同は得られないでしょうがね。なおリアルを求めるなら、「鷺の立ち姿」や「はばたくとり」など別の伝承造形がそれに応えてくれますね。
おっとそれから、前の項で(ドクター・モンテロさんの「こうのとり」では、別紙で足を作り、後部を細く折らず“尾羽”に見立てていましたよね。それ、ほんとうに驚いた!)
さて本題に戻って、『“谷”に折るべきところを“山”に折ったオバマおりづる』なら、この後ろに立った尖り部に、(3つのひだ)が現れていなければならない、と思ったのです。
しかしテレビ映像に目を凝らしても、どうもそこに3つのひだは見えなかった。でもわざわざ広島まで行かれて確認された柏俣さんの目に間違いは無い。はて?
これ単純な問題です。すなわち、頭部側のみ山折りし、後部は従来通り谷折りすれば、全くなんの問題もないでしょう。わざわざ写真にするまでもないことですが、…でも、どの折り方でも「おりづる」は美しいですね。
そして、(オバマ折り?)こそ(羽が上がる)折りなんですよ! それは首部だけでもまったく問題ないのですね!
これ(おりづる変奏曲)の一つとして記憶したい!
右の折り方だと、後ろの尖部に三重のひだが出る。 で、左のように、後部はふつうのおりづるの折り方で。 |
訂正: まあこんなこと、訂正というほどではありませんが、前の項「楽しいキャラクターおりがみ」の中で、水木しげるさんの「ゲゲゲの鬼太郎」の注文をいただいたのが嬉しくて、頼まれてもいない「ねずみ男」や「目玉のおやじ」まで作ったが、それらは採用されなかったと記しました。
これが間違いで、「ねずみ男」は紹介されていました! 小学館入門百科シリーズ117 折り紙入門 小学館 昭和57年(1982)」です。やさしい編集者だったからでしょう。
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