2018/12/16

鶴の変奏曲

モンテロ博士のおりづる(見立て変え)

 2000年のこと、P.C.O.C.(Pacific coast Origami conference=愛称ピーコック(孔雀)=太平洋岸おりがみ会議)のビッキー・ミハラさんのお招きにて、初めてサンフランシスコのお集まりに伺いました。と、そのとき、今から50年余前に日本で初めてお会いしたおりがみ同志のボブ・ブロコップさんに再会出来ました!
 ボブさんは、本多功氏や伏見康治先生にもお会いになっておられた方で、伏見先生のご著書(折り紙の幾何学)の中にもお名前が出ています。
 アメリカの映画スター、ダニー・ケイさんにどこか雰囲気の似た方で、ジャグリング(=複数のボールをお手玉みたいにしたり、壁にぶっつけたりする一種の曲芸)がお上手な方でした。
 そして再会して初めて知ったのですが、ロシアの(マトリューシカ)のコレクターでもあられました。

 私のサンフランシスコのプレゼンテーションを見てくださった後、『クニ、ユウダン、グッドジョブ』と言っていただいた後、お住まいにお呼びいただき、膨大なマトリューシカのコレクションを見せていただき、その後で二つものプレゼントもいただきました。
 さてこのとき、貴重なおりがみの資料の恵贈も戴きました。それがスペインで発行された古書「El.Mundo de Papel  by Doctor N.Montero=紙の世界 ドクター N.モンテロ著」という資料です。(この書のことは、2005年に日貿出版社から上梓した「おりがみ新発見3 古典から最新作まで300年の絵巻」の中でもいくつか作例を紹介しました。)

 さて、2年ほど前に時間を気にしない老後のために(時計)を捨てたのに、知らぬ間にそれは密かに経過を速めているようで、気がつけばもう師走! そして新しい年がもうそこまで来ている!
 そこで「時を超えて名作で有り続ける、永遠のおりづる」のことをふっと考えた。

 そんなこじ付けはともかく、上記の古書から一つだけ「足のある(別紙で付けた)おりづる(本の中では"こうのとり")」をミニチュア・ボックス作品として紹介します。
 ともかくも、このような発想は、私をすごく愉快な気分にしてくれる、実に奇想天外のアイデアなんです。

原題は「LA CIGUENA VOLANDO Y EN REPOSO」

 さて、面白い造形を見たところで、つるの関連で、「(織り紙)のつる」もご紹介します。これは、民芸にある「麦わら細工のつる」を(織り紙)にしてみたものです。

織り紙(Origami=Tape weaving)

     

0 件のコメント:

コメントを投稿