2017/10/13

里山を折る

 十年あまり前の頃でしたか、テレビでよく「里山」の言葉を聞きました。山があり、雑木林や鎮守の森があり、田んぼがあり、澄んだ小川が流れ、野鳥や昆虫や小動物たちが共生する、自然にあふれた平和な里山風景。失われそうなものへの切々たる郷愁でしょう。

 そんな憧れをおりがみにしてみました。もっともただそれだけだと物足りないかな?と考えて、リクトが生まれるずっと前に考えていた「富士山」を背景にしました。(彼はそんな私の作例をまったく知りません。念のため。)
 こういうのを作っていると、何か画を描いているような気分になりますよ。

 なおこんな(ステージ案)ヒントをくれたのは、ドイツ在住のブラジル人の同志パウロ
・ムラチンヨ(Paulo Mulatinho)さんの「Origami Neue Ideen   Augustus Verlag   1990年刊」の中の作品「Zuckerhut←このドイツ語を辞書で調べたら(帽子状の棒砂糖)」となっているものですが、私はその言葉の意味は知らず、で、それは「双子山と空」と見え、「これはいい!」と思って、内輪の教室で「両面おりがみで、パウロさんの(山と空のスケッチ←私にはそう思えたので。)という傑作を折ってみましょう。両面おりがみの色の組み合わせで、季節や時間の表現も出来ますよ!」と言って紹介したものが、イメージの元です。


パウロさんの作例とは、写真で(双子山)と見えるものの裾野で、大地を向こう側に折ると、
それは(紙の裏側)で、双子山の(背景=空)となります。で、山と空との色の組み合わせが。

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