この思案については、仲間と思う同志から、そんなのはつまらない!と揶揄されましたが、私はくじけません。
少なくともおりがみにおいては、(同じ折り線構造のものを、右回りに折るか,左回りに折るか)あるいは「ユニットおりがみ」において(右回りに組むか、左回りに組むか)で、結果の造形が大いに変化して面白く楽しいのです。それは決してつまらない思案ではないと確信しています。
ともあれ、ここにその実例のいくつかをご紹介します。この試みが、理論的につまらないか、面白いかではなく、判定は、造形の面から判断してほしいと思います。
なお化学の方で、たんぱく質の基となるアミノ酸の分子には、(L型)と(D型)の二つがあるが、それは “右回り” と “左回り” で性質は異なる。ただ何故か地球には(L型)しか見付かっていないとのこと。そんなトピックをインターネットで知りました。
つまりは、この “右回り” と “左回り” は、決してつまらない話ではなく、現にそんな分子構造の右左の差の性質の違いといった研究(?)で、ノーベル賞をとられた博士も居られましたよね。
右回りと左回りの折りの結果の違いを実感して!
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“反転” は新次元の扉!
反転とは、(ひっくり返す)ことです。でもそこには(2通りの意味)が在ります。すなわち(上下左右の反転)の他、(全体を“裏返す”)という行為もあるのです。これって、門外漢の素人の妄想では、「パラレルワールドへの転化」のように思われますが…??
“岩” と “波”
この世には、形は有るも、かといってその形を特定出来ないものは無数に有ります。具体的に言えば、「雲の形」「水の形」「波の形」「煙の形」「砂の形」「岩の形」「山の形」…。
ところがここに、「フラクタル幾何学」というもので、これらを方程式で説明してしまうという、すごい人が現れました。ベノア・マンデンブロというイギリス人学者です。
さて、大層な話をした後で、そんな理論と関係したおりがみの紹介か!などと期待される方には、まったくの肩すかしですが、正直そんな実践を試みるには、そもそも能力に欠けています。従ってここでご紹介するのは、“無作為に折った単純な基本的折り形を、半開き状態にして、そこに何かをイメージしてみる”という(ずぼらなくふう法)のことをイメージ・ゲームと名付け、一時熱中したことがありましたが、そんなイージーなくふう法による造形で、「岩」や「波」のイメージを得ました。写真がそれです。
岩に生えた海藻(部分反転による色変えによる造形)と小エビ |
海流に遊ぶ「ひとで」 |
波の上を飛ぶペリカン |
無限大へ!と無限小へ!とを同時に折る!
“宇宙” と “素粒子”
私たちの住む世界は、無限大と無限小とが入り混じって出来ているそうです。TVで教えられるところによれば、この宇宙は加速度的に膨張しているのだそうだし、その逆に我々自身の体とは、60兆個ほどの細胞で出来ているが、その細胞の中には核があり、そして多数のミトコンドリアが共生していて、…細胞もミトコンドリアも、分子原子で出来ており、その原子はまた核と電子から出来ている!
でもこれでおわりではなく、原子核はさらに小さな複数の(クオーク)からなるのだとか!…いやいや、現代の科学者は、さらにこの先は(ひも)という振動する極小の物質で成り立っているのだ、との理論を研究しているとか。すると我々は皆(無限小の物質)の無限大の集まりで、結局宇宙そのものと同化するようだ。
さて筆者は、おりがみとは、そんな(無限大)と(無限小)をいっぺんに実感出来る気宇壮大な遊びであり、内山興正師の言われる『俺神(おれかみ)!』との教えを、この頃しっかりと実感しているのです。
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