たとえば「くじら」「白くま」「あざらし」…などに、気に入った作品が出来たとします。それらを単品で飾って眺めるのも楽しいでしょう。でもここでアイデアをひっぱり出し「氷山」「氷原」「冷たい海」のような舞台をくふうし、そこにかれらを飾るなら、…「北極」という大きなテーマの表現が可能になります。
そして「北極」が表現出来たのなら、次に「南極」は?…それには「ぺんぎん」と「冷たい海と氷原」のステージをくふうして飾りましょう。
なお、この見出しの言葉を書名にしての1書、既に脱稿しておりますが、言うまでもなく未刊。
北極海 |
エジプトの猫
“エジプトの猫” とは変なタイトルのようですが、結構端正な造形に、“隈取り” したような目を描き入れたら、思わずこんなタイトルを思い付いた次第。
パピルスを生み出したエジプトには、いつもレスペクトの思いを抱いています。加えて人類の偉大な文明の発祥の地でもありますね。おりがみで、クレオパトラの像が出来たらこりゃもう “おりがみ卒業!” でしょうね。
エジプトの猫 |
オアシスのスケッチ |
スフィンクスとピラミッド |
高原・雪山
無作為に、そして適当に定めた “目安” で、きっちりと折ったら、それを広げて “半開状態” にします。無作為に折ったものなのに、そこに様々なイメージが引き出されます。こんな安直な造形法を思い付き「半開折り(Half-opened crease*)による“イメージ・ゲーム”」と名付けて、以前熱中したことがありました。(*カナダ在住の青柳俊明さんが英語訳してくれた。)
最近そのイメージの幅を広げて、 “高原” とか “雪山” などをイメージし、そこに「走る馬」を。また “半開折り” での「雷鳥」を飾ってみたりしました。
冬の雷鳥
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コラボレーションの楽しさ
“おりがみ・オン・ステージ” の項でも言いましたように、作品単品で飾るより、なにかしら “背景” や “舞台” となるような造形を考え、2者で協同表現させてみるのは倍増効果を生み、楽しいことです。
食材も、また楽しいくふう
まつたけ エリンギ しいたけ しめじ マッシュルーム えのきだけ |
見立て変え
イメージが定着出来た造形を、裏から見たり、ひっくり返して眺めてみるとき、そこに最初のイメージとまったく異なる “見立て” が出来ることが、しばしば起こります。初め「箱」だったものが「ベンチ」に見えた!
取っ手付きの箱が‥ |
恋人たちのベンチへとイメージチェンジ |
あるいはまた、伝承の名作「虚無僧」の “笠” の部分だけの(反転色変え)を考えていた中で、ひょっこりイメージが変化して出来た「庵主(あんじゅ)さん」。
「こむそう」が「庵主さん」に変身 |
図形の美
私のライフワークとしてのテーマ「キューブの探求」は、探求している最中にその図形のあまりにも豊かな柔軟性に驚かされることしばしばです。
例えばハワイに伝承されているそうな「ココヤシの葉から作る(ころころボール。佐藤邦昭著 作ろう草玩具 築地書館 2004年刊より)」や、沖縄に伝承されている「アダンの葉から作る(星っころ)」(下の写真)など、一見キューブと無関係と見えるも、どちらも明らかにキューブに繋がっています。
ともあれキューブの探求は、すればするほど興味が深まるものなんです。下にいろいろと写真紹介したようなものも、いずれもキューブから出発しての成果で、まあ私の独断かも知れませんが、「キューブこそ図形の王様」と呼べると思っています。
アダンの星と、ころころボール |
24枚組みの「籠編みキューブ」 |
あやめキューブと葉 |
フレーベルの「美麗式」から生まれる「華麗なくす玉キューブ」
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キューブ半切で生まれる正6角形は「蜂の巣」に。 |
沈みゆくキューブ |
あじさいキューブ |
キューブから球へ |
パンダルマ?とキューブパンダ
幾何図形のユニットや、花のくふうには、あまり論理的な思考をしない方がいいように思えます。すなわち(ずぼらなくふう法)の(イメージ・ゲーム)のようなくふう法こそ成果に繋がるようです。…まあ私の場合ですが。これがその一例。
そうなんです。ただ無作為に折っていたら出て来た造形に、パンダの顔がイメージ出来たので、それに(体も付けよう!)との結果です。イージーなくふうでしょう!
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